僕は、家を新築するまでは、ほとんど木の種類を知りませんでしたが、
新築を機に、庭に植木を植えようと思ってから、調べに調べまくり、いつの間にか友人の造園家さんよりも詳しくなってしまいました。
ものすごい田舎に住んでいるので、元々畑のような土地ということもあり、庭だけはとっても広かったのです。
でも、芝生だけだと殺風景だし、一応田舎でも周りが家に囲まれていたので、
まずは、生垣で目隠ししようと思いました。
そこで、いろんな生垣に使う樹種を、ネットや本で調べた上で実際に近所を散歩しているときや、車で走っているときも気にしながらどんな感じになるんだろうと何ヶ月も見て調べていました。
その中から気付いたことは、
生垣に使える樹種でも、選び方によっては手間のかかるものと、
ほとんど手間のかからない樹種があるということがわかりました。
また、樹種によっては、
一旦伸びてから強めに枝の元から切ってしまうと、
もう葉が出てこないものもあったりします。
※カイヅカイブキやコノテガシワ、ゴールドクレストなどのコニファー系は、小さいうちはいいのですが、ある程度横に広がってから、幅を切り戻そうとしても、もう葉っぱが出てこず、生垣の役目は果たせなくなります。
また、シラカシやアラカシ、などは、成長が早いので、早く目隠しの生垣になるのですが、
成長が早いということは、年に何回も生垣を切らないといけないということです。
また、生垣を剪定する場合、かなりの量の切った枝葉がでますので、その処理にも一苦労です。
また、成長が遅すぎるイヌツゲなどは、ある程度の大きさで目隠しになるまで時間がかかりすぎます。初めから大きなものを準備できればいいかもしれませんが、そうするとものすごく金額がたかくなり生垣にはむずかしくなります。また、内側が枯れてスカスカになり目隠しにならなくなることもあります。
その他に、考慮しておく必要があることとして、
強剪定に耐えられないものと、成長が早すぎる樹種の他に、
害虫がつきやすいかどうかも重要です。
特に、一番僕が気にしたのは、チャドクガでした。
チャドクガなんて、庭木に興味を持つまでは全く知りませんでした。
でも、よく調べるとこのチャドクガは、とってもやばい害虫だとわかりました。
そして、このチャドクガが付く樹種は、おおよそ決まっていて、主にお茶の木の仲間である、椿やサザンカ、シャラノキ、ヒメシャラなどに付きやすいということです。
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チャドクガは、春から秋にかけて年に2回発生します。
また、はじめのうちは、葉っぱにまとまって付いて葉をムシャムシャ食べています。
また、チャドクガの危険なところは、卵・幼虫(ケムシ)・成虫(蛾)の状態、
いづれでも、毒があり、少しでも触れてしまうと、激しいかゆみ、発疹、炎症、かぶれ、痛みなどの症状がでます。
また、触れていなくてもチャドクガの幼虫の毛(毒針毛)は風で飛ばされることも多く、知らないうちに服についていたりします。
私の知人の植木屋さんは、皮膚がただれたようになった人もいます。
さらに、チャドクガの大変な所は、ケムシから抜けた毛一本一本にずっと毒が残り続けるんです。
中には半年、一年と毒が残り続けていると書いている本もあります。
ということは、もし服にチャドクガの毛が付いてしまって、他の服(下着など)と一緒に洗濯をしてしまったら、もうとんでもないことになるんです。
チャドクガの毒は洗濯しても消えません、むしろ他の服に移ってしまいます。
絶対に、他の服と一緒に洗ってはいけません。
そして、一番安全なのはその服は袋に厳重にくるんで捨てるのが一番安全です。
ただ、チャドクガの毒は50度以上の熱湯で無毒化されますので、洗面器などに熱湯を入れて、チャドクガの毒針毛のついてしまった服を入れて、手にはゴム手袋をして熱湯に漬け込んでから洗うといいといわれています。
チャドクガの毒は、高熱に弱いとのことなので、乾燥機でも無毒化できるようです。
でも、毒が無毒化されたとしても、乾燥機に毒針毛が残っていたら、他の服を乾燥させるのがいやなので、やめたほうがいいかと思います。
参考サイト:https://yamahack.com/365
僕が長年かけて徹底的に調べて、本当に手間がかからず、害虫も付かず、きれいな生垣になる樹種がわかりましたので、お教えしますね!
※ラカンマキは、他にイヌマキという品種もありますが、イヌマキは葉が大きく、ラカンマキよりは少し成長も早いので、ラカンマキに比べて剪定をする回数が増えてしまいます。
※ラカンマキが何故、手間をかけず、いい生垣になるのかについてですが、それは、何10年でも極端にいえば100年でも生垣の幅(厚さ)を変えずに、薄いまま、希望の大きさのままキレイに維持することが出来ることです。
ラカンマキは、よくいろんな家で植えているのを見ますが、主幹ギリギリから葉を密集させて育てることが出来ますので、幅が厚くなりません。
しかも、害虫はまったくと言っていいほど付きません。
コニファー系の樹は、始めは細くてキレイなんですが、あとあと広がってくると、また細く幅を縮めることができません。なぜかというと枝の内側は葉が枯れこんでしまい、刈り込んでしまっても、なかなか葉っぱは生えてこないので、枯れ木みたいになります。
また、レッドロビンは以外にイラガ(デンキムシ)がつくのでオススメしません。新芽は赤くてキレイなので一時期はやったんですが、僕的にはあまりおすすめしません。
マサキには、緑のマサキの他に、新芽がきれいな輝く黄金色(イエロー)になる黄金マサキ、緑の葉に黄色い斑がはいる、斑入りマサキなどがあります。
マサキの場合、正直結構縦には勢い良く伸びるので、剪定はラカンマキよりは、きちんとしなければならなくなりますが、幅は薄いままに維持することが可能ですし、ムシもほとんど付きません。
また、黄金マサキは、常に新芽が黄色い状態なので、お庭が明るい印象になります。
ラカンマキの場合は、ちょっと和風になりがちで、葉色も濃いので、少し暗い印象になりますが、黄金マサキは、逆に明るい印象になります。
ツツジにはものすごい沢山の種類がありますので、お好きなものを選ばれるといいと思います。
でも、ドウダンツツジ系は冬は葉が枯れますので枝だけになります。でも枝が密に生えるので、葉っぱがなくても生垣として効果はあります。
また、ツツジの中でも人の目線くらいまで高くなるものや、あまり高くならないものなど様々です。
僕が好きなツツジは、久留米ツツジのキリンという品種です。
小さめな葉が密について、春はピンクの小さい花がびっしりと2重に咲いてとてもきれいです。
秋から冬にかけては、葉は落ちませんが赤く紅葉して季節を感じられてキレイです。
生垣は目隠しが一番の目的ですが、
●目隠しになる葉の密度があること
●手入れの頻度が少ないこと
●幅(厚み)、大きさを維持できること
●害虫がつきにくいこと
↑上記が大切になります。
そのうえで、葉色や花などを考慮されるといいと思います。
植えた後で後悔しないためにも、まずは下調べされることをオススメします。
※椿や山茶花(さざんか)を生垣にすると冬の花のない時期にとてもきれいですが、チャドクガのことを考えたらオススメできません!
京都の銀閣寺の入り口の椿の生垣はきれいで有名ですが、専門家がきちんと管理されているからですので、あまり植木の管理にお金をかけられない場合はやめておいたほうが身の為ですよ!!
あとフェイジョアなども葉の裏が白っぽくでオリーブの葉に似ていて可愛く、食べられる実もなるので人気ですが、実のなる木は生垣にしないほうがいいです!実が落ちると掃除が大変になりますよ!!
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